時間はすべてのものを蝕んでいきます。
しかし、時間が経っても変化しないダイヤモンドや金は、永遠の価値を象徴してきました。
芸術作品でさえ、時間が経つと古さのベールに包まれていきます。
けれどダイヤモンドは、数億年後も変わらない姿を見せるでしょう。
「ダイヤモンドは永遠の輝き」とデ・ビアス社の広告は告げています。
しかし本当は、ダイヤモンドそのものが輝いているわけではないのです。
ダイヤモンドはレンズのように光を屈折させ、鏡のように反射します。
レンズや鏡は像を媒介しますが、ダイヤモンドは光の屈折と反射自体を自分の姿として見せているのです。